皆様、まずはコチラをご覧ください。
フロントのブレーキを外した後の写真なのが残念ですが、
今回この年代物のクラインのオーバーホールしましたので、コチラを例に
オーバーホールとはどんな作業なのか?という解説をしていこうと思います。
まずはじめに、オーバーホールって何ぞや?って方の為に、簡単な説明を…
オーバーホール(OverHaul)
→分解点検修理、“徹底的に点検する”の意
機械製品を部品単位まで分解して掃除や調整等を行い、
再度組み立てて新品時の性能に近ずける作業や点検」のことを指す…
とのこと。上記の説明通りではあるのですが、
これに加えて、消耗品の交換等の基本的な作業工賃が一律定額になる、とも言えます。
ここで、COGGEYのオーバーホールメニューを今一度掲載しておきます。
COGGEY’S OVERHAUL
STANDARD COURSE ¥22,000-(tax in)
・消耗品(ブレーキパット、ワイヤー類、チェーン、タイヤ・チューブ等々)の交換
・調整(ブレーキ・変速・ハンドル回り)
・ホイールの振れ取り(横ブレのみ)、センター出し
・各所グリスアップ
※上記以外にも、例えばグリップやバーテープの交換などの基本的な作業は、すべて含まれます
PERFECT COURSE ¥38,500-(tax in)
↑上記スタンダードコースの内容に加えて、
・ホイールの振れ取り(縦ブレと横ブレ両方)
・フレームやメカ類の洗浄
・ホイールやヘッドのベアリング洗浄&グリスアップ
と、コギーではこの二つのコースをご案内しております。
簡潔に説明すると、
走るうえで問題ナシ!これでOKな方はスタンダードコース、
より快適に、そして美しく!より新車状態に近付けたい!という方はパーフェクトコースをチョイスするのがオススメです。
因みに、パーフェクトコースで行っているフレーム洗浄やパーツ洗浄の詳しい解説は、以前このブログでUPした、
大掃除大作戦~マジで役立つケミカル特集!!!完全保存版~
に書かれていますので、気になる方は見てみてくださいね♪(ブログタイトルをclick!)
前置きが長くなってしまいましたが、今回の車体はパーフェクトコースで承ることとなりました!
早速ビフォーアフターを比較した写真とともに、ざっくり解説!
今回は基本的な消耗品(ワイヤー類。チェーン)に加えて、
シフトレバーとブレーキレバーも劣化が激しかったので、丸っと新品に交換することになりました!
それに加えて、元々ついていたVブレーキも劣化していたので、
これを機にキャリパー(ブレーキ本体)ごと取り換えることに。
(ごめんなさい、変更前の写真撮る前にブレーキ外してしまいまして、写真に写ってません…すみません…)
そして、どうせ丸ごと付け替えるならアップグレードしちゃいましょう!ということで、
使用したのはSHIMANOのDEORE【BR-T610】
ここでちょっと余談《Vブレーキの話》
DEOREとは、シマノが展開するMTB用コンポーネントの上級グレードシリーズなのですが、
実はVブレーキのキャリパーは片側¥2,649-(tax in)で購入可能。そんなべらぼうに高額ではありません。
しかもこのBR-T610、ブレーキシュー(ブレーキパッド)がカートリッジ式になっています。
通常のVブレーキと言うのは、パットごと交換することが多いのですが、
今回取り付けたBR-T610は、ブレーキパッドがカートリッジ式なんです!
つまり、こんな感じ↓
これなら交換も自分で出来るレベル!しかも!
パットごと取り換えるより、パーツ代がちょっと安い!(差額は片側270円!前後合わせたら540円!)
ラーニングコストを考えると、多少ではあれどこれは嬉しい差額。尚且つ品質向上と制動力UP↑ですからね!
最近はクロスバイクなんかもディスクブレーキが主流になりつつありますが、
持ってる車体のブレーキがVブレーキ…という方はまだまだ多いかと思います。
そんな方のブレーキ修理の際は是非、キャリパーごとDEOREに交換するのをお勧めします♪
(ただし、現在コチラのBR-T610、かなり品薄状態なので、購入したい方はお早めに…!!!)
さてさて、話を戻しましょう。
冒頭で“オーバーホール=消耗品の交換”という説明をしましたが、変えない部分も存在します。
例えば、今回タイヤとチューブは最近買えたばかり…ということだったので、交換はなし。
それから、元々ついていたリアディレーラーやフロントディレーラー(前と後ろの変速機)、
スプロケット(後ろの歯車)やクランク(ペダルくっついてるところの歯車)などは、
激しい消耗が見られなかった&結構良いグレードの物が付いている&メンテナンスすれば正常に動きそうだったので、
交換せず、洗浄のみで対応することとなりました。
こういう“どこを交換してどこをそのままにするか”というのは、
毎回車体の状態とお客様の予算を加味したうえで決めてます!
つまり、足周り系で交換したのはチェーンのみなんですが…
足周り全体図↓
こう見ると全然別物ですよね!
パーツを外して念入りに洗浄にするだけでこれだけ蘇る…!というのが実証されました!
自転車に限ったことではありませんが、掃除は大事ですね…
今回参考までに、このオーバーホールにかかった費用を掲載しておきますので、検討されている方は参考にどうぞ↓
ということで、今回かかった総額は\62,478-でした!(※すべて税込み価格です)
因みに今回は、日泉というメーカーのワイヤーを使用していまして、これがちょっといいお値段してます。
ですがこのワイヤー、超イイ!!!!!ので、これはまた次回紹介させて頂きますね♪
それにしても、この金額を見ると“高っ!新しい自転車買えちゃうじゃん!”
…と思う方も多いかと思います。
しかし、自転車は基本的に一年に一回モデルチェンジをするもの。
つまり、時が過ぎてしまえば二度と同じモデルは手に入らない…こんなことも多々あるわけです。
“自転車の数だけ思い出がある…”
…といのは少々クサすぎなんですけど、お客様の中には、
“友人から譲り受けた貴重な一台”だったり、
“何十年も前、何かの記念に購入した思い入れのある一台”だったりする方もいらっしゃいます。
けど、ずっと乗ってないから…とか、パンクしてそのまま…
そんな方こそ、このオーバーホールはお勧めできますし、復活させられる唯一の方法…!というわけです。
もう古いし無理だろ…などとあきらめている方、是非とも当店までご相談ください!
簡単なお見積りだけでも大丈夫です、いつでも受け付けてますよー!
以上!究極の修理オーバーホール!◇年代物のクラインMTB編◇でした!
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